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「ゆとり批判」が生み出す更なる悪循環とは?

明確な定義がないゆとり世代

これだからゆとりは、ゆとり世代は本当に使えない、というようなゆとり世代を批判する言葉を聞いたことがあるという人は多くいるものです。
このゆとり世代というのは、明確な定義や範囲は定められていません。
ただし、多くの場合が、小中学校において2002年度から、高等学校では2003年から施行された学習指導要領を受けた世代のことが言われます。
>>ゆとり世代とは?その特徴や年齢。ゆとり世代に思うこと。

この2002年以降に施行されたが講習指導要領というのは知識を詰め込むことから脱却して生きる力をつけることに重きを置いた教育を目指したものでした。
そのために今での学習指導要領よりもゆとりのあるカリキュラムが組まれた、ということでゆとり世代と呼ばれています。

ゆとり世代批判が多くされる理由

ゆとり世代というのは何かに消極的であったり打たれ弱かったりという傾向があります。
そのため社会人でありながら頑張れないという印象を持つ中高年男性が多く、ゆとり世代は、とか俺らの時は、という言い方をされるのが多いのです。

確かにゆとり世代批判というのがあるととても便利なものです。
仕事ができない理由を全てこれで解決をすることができますし、中高年にとっては自分たちが頑張ってきた過去の栄光を讃えることもできます。

しかしながら、ただゆとり世代を批判するだけでは何も解決しません。
むしろこの批判があることで逆に悪循環に陥ることも多いのです。

ゆとり世代批判によって起こる悪循環

ゆとり世代の人たちは、だからゆとりは、という言い方をされて気持ちの良いものでしょうか。
答えはもちろんノーです。
このような皆を一括りにして批判されるということは気持ちの良いことではありません。

多くの人は実際にミスしたことは反省するものです。
反省しているからこそ、ちゃんと自分を個の存在としてみて欲しいとも思うものです。

ゆとり世代だからと一括りにされ、なおかつ色眼鏡で見られた人は、その相手に対してネガティブな印象を持ちます。
そうすると上司であっても相談しにくくなってしまったり、話をしにくくなったりという関係ができてしまいます。
それどころかミスをしてもどうにか隠すことができないか、怒られない方法はないかということを考えてしまうことも少なくありません。

このような状態になってしまうとどんどんとゆとり世代とその上司との関係性は変わってきてしまいます。
距離ができたものを縮めるのは決して簡単なものではありません。
上司だからこそここは大人になってうまく距離を縮められるように配慮すること、色眼鏡で相手のことを見ないようにすることを心がけるようにしましょう。