問題発見能力の重要性
ビジネスシーンでは様々な問題を解決するために問題解決能力が重要とおいうことがよく言われます。
確かに損失を招いたりクレームを受けたりすることを避けるため、会社としての危機管理のために問題解決のスキルというのはとても重要なものです。
しかし、元をたどれば問題が起きなければ問題解決をする必要はありません。
そこで、早いうちからリスク回避のためにも問題発見能力を身につけることも重要なことなのです。
また、問題を発見することができなければただしく問題を理解することができず、問題解決の際に間違った解釈をしてしまうということもあります。
トラブルを回避するため、そして起きたトラブルを迅速になおかつ正確に解決するためにも問題発見能力が重要なのです。
問題が発見できない理由
問題が起きる前に問題を発見するというのはとても単純な物事の解決方法です。
しかし、意外と多くの人がこのことを見落としがちですし、発見することができないでいます。
これは、私たちの仕事の取り組み方に色々な問題があるためです。
まず、仕事を進める中で私たちは失敗することを恐怖に感じます。
どうしても失敗をしないために無意識に成功イメージを頭に抱きがちですし、危険因子には目を瞑りがちです。
しかし早期に危険因子を見つけ出すことが最も重要であり、失敗するかもしれない、ここはトラブルの元凶かもしれないというネガティブポイントにこそ目を向ける勇気を持つことが重要なのです。
次に、組織が複雑化していることも問題となっています。
プロジェクトを進めるにあたっては多くの人が関係してきます。
最近では企業の枠を超えて複数の企業で合同プロジェクトを進めるということも多いです。
このように関わる人間が増えて組織が複雑になると情報共有が難しくなってしまいます。
そのため危険因子の発見が遅れてしまったり、発見した人がいたとしてもその情報をシェアできなかったりということが増えてしまうのです。
そこで、複雑化して面倒になればなるほどしっかりとミーティングや報告機会を増やすようにして情報がしっかりと全員でシェアできるように努めることが重要です。
最後に意外と多いのがスタッフ自身に問題発見能力が欠けているために問題に気づけないということがあります。
プロジェクトに携わった経験が短かったり、イベント経験が少なくシミュレーションがしっかりとできなかったりということがあると、仕上がりイメージが歪んでしまったり不足してしまったりすることで問題を発見する力が弱まってしまうのです。
リーダーや経験のある人が全てを確認して問題を発見できれば良いのですが、そのような時間的な余裕はないですし、それでは部下が育っていきません。
そこで、仕事を依頼する際にただ仕事を割り振るのではなく起こりうる事象や気をつけるべきこと、報告するべきことや過去の失敗例といった事例を伝え、部下自身も問題発見をできるようなアドバイスをすることが重要です。